花の都フローレンス(フィレンツェ)は国内外から大勢の観光客が
訪れる大きな観光都市なのですが、少々足を郊外に向けて伸ばすと、
喧騒のないのどかな田園地帯が広がっています。
滞在した郊外の町ルフィーナも、フィレンツェの玄関口である
フィレンツェ・サンタマリア・ノヴェッラ駅からローカル線で40分弱。
しかしまさに高原の町といった風情ですし、なんといっても電車の
本数が異常に少ないのには驚きました。
今日は10時30分にウッフッツィ美術館の入場予約を取っていたため、
朝9時頃には中央駅に着いて、バールで朝食でも・・・と思っていました。
乗る電車の時刻表を、事前に宿でプリントアウトしてもらいました。
06:47 RUFINA(ルフィーナ) 08:00 FI.SMN(サンタマリアノヴェッラ駅)
08:03 RUFINA(ルフィーナ) 08:40 FI.SMN(サンタマリアノヴェッラ駅)
09:29 RUFINA(ルフィーナ) 10:03 FI.SMN(サンタマリアノヴェッラ駅)
10:29 RUFINA(ルフィーナ) 11:01 FI.SMN(サンタマリアノヴェッラ駅)
12:10 RUFINA(ルフィーナ) 12:55 FI.SMN(サンタマリアノヴェッラ駅)
↑こんな感じです・・・・
てことは、ですね。えーっと、朝8時3分発に「絶対に!」乗らないと
美術館入場は無理!ってことですよね。。。。
これは大変、ということで目覚ましを2つかけて、早起きに挑みました。
宿の主人に7時半に下でピックアップして駅まで連れて行ってもらいます。
このあたり、タクシーすら走っていないですし、今日は土曜日(笑。
なんとか無事に早起きもできたので、朝食も取らず準備を整えいざ出陣!
切符はもちろん駅で買うんですよね?
と主人に聞けば。。。
主人「駅の手前のタバコ屋で買うのよっ。」
そうきましたか・・・。郊外の公共交通機関によくあるパターンです。
そう、駅に切符売り場がないのです!無人駅ですから~。
バスだったら乗り込んだ後に運転手から購入することもできますが、
電車ではそうは参りません。無賃乗車扱いされて罰金ものです。
よかったぁ。聞いておいて。
しかも駅から100メートル以上離れたタバコ屋で買うわけです。
初めてここを訪ねた観光客だったら、絶対にわかりっこないって!
皆様、気をつけましょうね。。。
タバコ屋さんで切符も無事に購入できたし、駅に10分前に到着!ほっ。
胸をなでおろして、送ってきてくれた主人に礼を言うと、
彼女、別れ際にもう一言、なにやら意味深な言葉を・・・。
主人「(フィレンツェ方面を差して)あっち方面の電車に乗るのよっ!」
私「ハイ(大丈夫。時刻表に書いてあるもんね)!」
15分後、やや遅れて到着した電車に乗るとき、そのナゾが解けました。
フィレンツェ行き8時3分発電車のホームは「2」と「時刻表に」
書いてあります。それを信じて2番線で待っていたところ・・・・
近づいてくる電車の姿が見えると、なんとホームで待っていた乗客たちが
急に地下道をくぐってお向かいの1番線に移動していくではないですか!
「?いったい、どうしたんだろう・・・?」
よくわからないアナウンスがおぼろげに聞こえました。。
不安になって、急ぎ足のマダムに声をかけて聞いてみると、
「今日は1番線よ。」
えええええっ。
あせって僕も地下道に向かいました。なんてこったい・・・。
どうやら、その日の電車の運行状況しだいで、ホームが変わるようです。
単線なので、線路の切り替えがホーム手前のある場所で行われるため、
切り替わった方向によって電車はどちらかのホームに進入してきます。
そして、それを見定めて乗客は電車が来るホームに移動するわけです。
もしも主人の言われた教えを忘れて、時刻表どおりに待ち続けていたら、
今日は一生フィレンツェには到着できなかったかも知れません(笑。