ワイナリーの見学を終えたら、さっそく試飲会です。
母屋の隣りにしつらえられた館。一階全部がキッチンつきの
ダイニングルームになっていて、多いときは20人以上の
お客様がここで試飲を行うそうです。
暖炉もついたこのスペース、いかにもトスカーナの田舎風の部屋で
私はたいそう気に入りました。
まずはアンティパストを。
合わせるワインは全て赤で4種類ほど。
熟成方法や年数によってそれぞれ味わいが異なりますが、
どれもブルネッロ・モンタルチーノを名乗るために必要な
製法に則って作られたもの。味わいは格別でした。
私は特に、リゼルヴァと呼ばれる大きな樽で熟成されたタイプと、
ロッソ・ディ・モンタルチーノと呼ばれるカジュアル版が気に入りました。
出されたお料理は、どれもこの館を守ってきたマンマによる手料理。
前の晩から張り切って、準備をしてこれらたそうです。
驚いたのはそれらのお料理のレベルの高さ。
下手なレストランには太刀打ちできないハイクラスのお料理です。
仔牛のブレザオラ(生ハムの一種)は驚くほど柔らかく、
数種類のペコリーノ・チーズは酸味が少なく美味しい。
前回同様、トスカーナで食べるペコリーノチーズは
どうしてこんなに柔らかく、美味しいのだろうか?
(日本のスーパーでは、お目にかかれません)
さらに食事中盤で出された手打ちの「ピチ(太めのパスタ)」!
カーチョ・エ・ペーペ(チーズと黒胡椒だけの味付け)は
モチモチと理想的な弾力があり、先ほどのペコリーノチーズが
たっぷり絡められていてそれはもう天にも昇る美味しさなのです。
だめ押しのほほ肉煮込みは、この家で作られたワインをたっぷり使って
ほろほろになるくらい煮込まれたもの。美味しくない訳ありません。
完全にギブアップ!
次回は、このお料理を作ってくれたマンマに、
作り方をたっぷり教えていただく約束をして、別れたのでした。