快晴の朝、チェックアウトして宿を後にしました。
海塩。それにウニのパスタ。パラダイスともいえる南国のプールサイドに
後ろ髪を引かれる思いですが、あとのスケジュールが待っています。。。
今日はまず、トラーパニの海岸沿いにある一軒のアグリツーリズモへ。
ここは昨晩夕食を共にした料理研究家・佐藤REIさんが懇意にしている
オリーブ農場を併設したお宿なのだそうです。
REIさんと合流したあと、トラーパニの市街を抜けて郊外へ。
真っ青なビーチが広がる海岸沿いに、そのアグリ(農場)があります。
昨夜までお世話になったぶどう畑の真ん中のお宿といい、
大自然に恵まれた郊外には、本当にイイお宿がたくさんありますね。
イタリアを旅する人はぜひ、都会の喧騒から解き放たれた郊外の宿を
多少の不便さを乗り越えてでも、予約していかれたらいいなと思います。
朝は鳥のさえずりで目覚めるし、地元の取れたて食材をたっぷり使った
料理に舌鼓♪ 都会では味わえない満天の星空と、暖かい心の交流。
田舎にある宿だからこそ味わえる「旅の醍醐味」(?)があります。
日本国内でも、行き届いたサービスを得られるこぢんまりとした
温泉宿が好まれるのと同様に、口コミで紹介されるこのような宿は
星がたくさんついた都会のホテル以上にくつろげるかも知れません。
さて、件の宿はビーチにも近く、夏なら海水浴が簡単に楽しめそう。
広いオリーブ畑の真ん中にいくつか立つコテージ群が魅力的です。
ここは実はシチリア貴族が所有する農園で、由緒ある家系だそうです。
シチリアワインで「ドンナ・フガータ(逃げた女性)」という名前の
最近人気のワイナリーがありますが、
そのモデルとなった実在の女性はハプスブルグ家からナポリに嫁ぎ、
わけあってナポリからシチリアに逃れた王女様。
その王女の末裔にあたる奥様を迎えた農場だそうです(凄い話です)。
どおりで、迎えてくださったオーナーご夫妻は気品に満ち溢れ、
普通の農家とは一線を画す雰囲気をかもし出していました。
ご子息に経営を引き継がれ、そこで採れるオリーブオイルを
宿泊客だけに頒布されて評判がとてもいいということです。
しかも、年間でわずか1500本しか取れないとのこと。希少価値大です。
トラーパニならではといえるペースト「ペスト・アッラ・トラパネーゼ」
(もちろん自家製♪)のブルスケッタとワインに舌鼓を打ちながら、
庭園の大きなテーブルを囲んだひと時は、贅沢なひと時となりました。
昼食後、向かうは南シチリアのいつもの町・ノート。
シチリアでナンバーワン、またはイタリアでもナンバーワンとも呼べる
天才パティシエ・コラード氏に、今年も宿を予約してもらいました。
どんな宿かは、住所以外まったくワカリマセン(笑)。
でも、センスがいい彼のことですから、きっと満天の星を眺められる
リゾートに違いありません。楽しみです。
エンジンをかけ、太陽熱でサウナ状態となった運転席を
エアコンをマックスにして冷まします。
さぁ、アンディアモ(レッツゴー)!