『サンタマリアノヴェッラ広場にて』

ローマ・フィウミチーノ空港に舞い降りると、そこはもう春ではなくて夏。
事前にチェックしていたものの、寒くて桜の開花が遅れている日本とは
まったく違うなぁ・・・。
着てきたコートは帰国するまで、スーツケースの底に沈めておこう。
乗り継ぎ便のターミナルをチェックし、案内板にしたがって進む。
途中、パスポートコントロールがあり、そこを抜けたら入国だ。
フィレンツェ行きのフライトが出るまで、空港で2時間の待ち合わせ。
まだ午後4時のローマは太陽が真上にある感じ。
リフレッシュしたくなり、バールで軽く生ジュース(スプレムータ)を頼むと、
この季節の旬である「Aranca Rossa(アランチャ・ロッサ)」
=ブラッドオレンジの絞りたてがたっぷり出てきた。嬉しい♪
毎回思うのだが、その一杯のジュースを絞るのに3個くらいのオレンジを
消費する。正真正銘の贅沢な生ジュース。イタリアの果実はリッチだ。
わずか3ユーロで長旅の疲れが一挙に吹っ飛んだ。
『あぁ、イタリアに来たんだなぁ』と感じる瞬間である。
満席の小型ジェットで、フィレンツェまでおよそ1時間のフライト。
空港から目指すは、車で20分程度のサンタマリア・ノヴェッラ広場である。
フィレンツェの中央駅は、駅前に立地する同名の教会の名前を
つけている。フィレンツェから電車に乗ってあちこち移動するには
この駅は非常に便利なのだ。

今回は、フィレンツェに滞在しながらヴェローナやらボローニャに
出かけなければならず、何かと便利な駅前のホテルに決め込んだ。
工事中だったという教会の目の前の広場はすっかり整備され、
清々しくさわやかな夕暮れを提供してくれていた。

広場の一角にあるその名も「サンタマリアノヴェッラホテル」に
荷物を降ろし、まず向かったのは、ホテルのフロント嬢のオススメの
トラットリア「ペペロンチーノ」。
『歩いて5分くらいの距離で、カジュアルなレストランある?』との
リクエストに答えてくれるにふさわしい、ディスコのはす向かいにある
フレンドリーな価格のトラットリアだった。

オリジナルのキャンティ産赤ワイン 1本16ユーロ。
パスタは9ユーロから。でチョイスしたのはシンプルなトマトソースのパスタ。
ピンクペッパーソースのヒレステーキは26ユーロ。

美味。厚さ3センチもあろうかと思われる柔らかい肉を、両面こんがり焼いて
贅沢にもピンクペッパーをたっぷり肉汁と生クリームに合わせたソースだ。
付け合わせにホウレン草のソテーを頼んだら山盛り来てしまったがペロリ。
ひとりで入ってきた隣りのお兄さんが食べていたニョッキも美味しそう。
お腹いっぱいだけどジェラートがお薦めと言われてつい頼む。
チョコとヴァニラ美味しい。コーヒー飲んでホテルへ戻ったら気絶。
本日終了。長い一日が終わった・・・。
「
サンタマリアノヴェッラホテル」について
4星にふさわしいしつらえとサービスで、次回もここにしたくなったほど。
ただし、フィレンツェのホテルにありがちでホテル内は、まるで迷路。
部屋はクラシカルかつルーミー。大きな掃出し窓のベランダつき。
ゆったりとしたバスタブのある浴室は暖房完備で、珍しく湯沸かし器もあるが、
ドライヤーは過熱防止のためか3分でいちいち切れるのは気に入らない。

ワインや水は広場に面したバールで入手し、部屋で楽しめる。
wifi接続が無料でできるので、無線LAN装置がついているPCならば
パスワードをフロントでもらい、簡単に接続ができる。
(ただし、速度はADSLなみで、現在のスタンダートから比べるとかなり遅い)。

天窓のある明かるく優雅なブレックファースト用の部屋で食欲もはずむ。
無料だけれどリッチ。ハムも美味しいし、ハチミツ、フルーツ、チーズに生野菜と
毎日食べても飽きない感じ。バナナやオレンジは部屋に持ち帰り、夜食に。
さて、着いた早々に明日はヴェローナへ出発です。
ワインの大展示会VINITALYに併設で開かれるオリーブオイルの展示会へGO.
長年の仕入れ先が毎年そちらに出展しているのです。