本場のジェラート(ジェラー「ド」と呼ぶ人がいますが、Gelato)とは
いったい、アイスクリームとどう違うのだろう??
まだ本場のジェラートを食べる以前の、私の素直な疑問でした。
我々日本人にとって、アイスクリームはカキ氷と並ぶ夏のデザート。
肌を刺してくる真夏の陽射しを和らげてくれるご馳走です。
近年、平均気温が上がり亜熱帯化していると言われる日本ですが、
私が経験した真夏のイタリアは思考回路が止まるくらい、更に強烈です。
「夏のバカンス」とは、彼の地に住む人々にとってみれば
我々日本人が言う「避暑」ではなく「酷暑からの避難」と
呼ぶ方がふさわしいのかも知れません。
そんな環境が、イタリアにプレゼントしてくれたのでしょう。
イタリアのジェラート、グラニータは世界一美味しいものです。
そこで、ジェラートに恋をし、本場のジェラテリアで修行を敢行した
ホットな先生に、習得した「技」を伝授してくだるようお願いしました。
手作りのジェラートは、フィレンツェにある手作りジェラート屋さんの
本物・純粋なレシピを再現したものです。
日本で普通に売られている市販品とは少々異なる、
お料理と同様、美味しいジェラートはまず素材の吟味から。
あとはちょっとした工夫と努力で、あの素晴らしい
イタリアン・ジェラートが家のキッチンでも作れるのです。
参加された皆様は、口々にその美味しさを絶賛されていました。
まさにリアル・イタリアン・ジェラート。
近づく台風に負けない、熱い1時間を過ごさせていただきました。
先生、有難うございました。
そして参加された皆様にあつく御礼申し上げます。
次回は9月中旬に第3回目を開催予定です。
お楽しみに!
昼食は、さきほどみんなで手打ちした手打ち麺「PICI(ピーチ)」。
ダイニングテーブルには、昨年と同じようにペコリーノ・トスカーノと
スライス仕立ての自家製生ハムそしてブルネッロのワインが並びました。
それらは全て、元々は畜産農家だったこのワイナリーの自家製です。
幻の古代豚、チンタ・セネーゼを始めとして
地鶏やウサギも広大な敷地で遊んでいます。
冷蔵庫になっている小さな小屋には、そのチンタ・セネーゼを使った
そんなご馳走を、少しずつ私たちのような客人に差し出してくれます。
自給自足。
その生活はたいそう豊かなものに思えました。
もちろん、大自然を相手にした農家の生活、厳しいでしょう。
信州の農家の家系に生まれながら、大学進学を機に
都会に住む私のような者には到底、理解できないことです。
大地の恵みを堪能したあとに、小さな村「ピエンツァ」を訪ねました。
柔らかくミルキーなペコリーノ・トスカーノ・チーズで有名です。
トスカーナには、このような美しい小さな村が数多く点在し、
中世の面影を当時のまま残しています。
それはまるで日本の農村に近いものがありますが、
イタリアの小さな村はその遺産を観光資源として世界中から
美しい日本は今、ヨーロッパから憧れの目で見られています。
友人のイタリア人は、日本に行くなら農村を見たいと言います。
日本の美しい農村も、イタリアの農村も、素晴らしい。
そう率直に思った、5月半ばのトスカーナでした。
ゆったりとしたバスタブに浸かり旅の疲れも癒された翌朝、
朝食を済ませると我々は同じトスカーナを車で横断します。
向かう訪問先は、取引先でもあるブルネッロのワイナリー
「Santa Giulia」。
彼らと知り合ったのは昨年の秋のこと。
とあるワインの試飲会でブルネッロの素晴らしい赤ワインを
味わい、1ヶ月後にはワイナリーを訪ねて渡伊したのです。
今ではベリッシモのとっておき赤ワインとして
お店で開催するワイン会でも大好評。
レストランで採用され始めています。
昨年の訪問時、ワイナリーでいただいたお料理があまりにも
印象的だったので、次回はぜひ教えて欲しいと依頼。
それが今回、叶うという訳です。
道に迷いながらおよそ30分ほど高原地帯をドライブ。
宿の主人は「私なら20分くらい。
でもこのあたりに慣れていないあなた方たちだと、30分くらいね」
と、送り出してくれました。その予想通りで到着。
ワイナリーには連日のように、訪問客がやってくるそうで
月曜日の今日も朝からマンマは大忙し。
早速、手打ちのパスタ「PICI(ピーチ)」を教えてくれます。
エプロンをつけ、厨房の台の上で小麦粉をこね始めます。
ピーチの原料となる小麦はファリーナゼロ。
強力粉と薄力粉の中間くらいの真っ白な小麦です。
黄色いデュラム小麦ではありません。拍子抜けです。
讃岐うどん宜しく、相当こねるのかしら?と思ったら
これもまた拍子抜けするほどあっさりとしたこね具合。
卵、水とオリーブオイル、少量のお塩のみ。
こね上がるとしばらく布巾をかけて30分ばかり寝かせ、
カットに入りました。
カットは「キタッラ」を作るピアノ線が張られた器具。
これでちょうど讃岐うどんのような太さに均一にカット。
その後、ここがポイントですが、一本ずつセモリナ粉をまぶしながら
手のひらを使ってねじるのです。
こうすることで、ソースがよく絡んで美味しくなります。
全員でその作業を手伝い、いよいよ調理に。
フライパンにオリーブオイルを熱したら、
パスタの茹で汁をおたまですくって投入。
そこに、大量のチーズを投入します。
使うチーズは、羊で作られたペコリーノ・トスカーノが主体。
このチーズ、そのままだと柔らかくて塩味も控えめ、リッチな
ミルク風味を感じるチーズです。
それをぶつ切りで投入し、軽くパルミジャーノ・チーズも
磨り下ろして加えます。さらに大量の無塩バターを。
出来上がったソースはトロリとしていてほどよい塩加減。
あとは茹で汁でゆるさを調節して、数分感で茹で上げた
先ほどの生麺「ピーチ」を投入して混ぜ合わせたら完成。
お皿に盛ったら、さらに黒胡椒をたっぷりふりかけます。
最高の「カーチョ・エ・ペーペ(チーズと黒胡椒)」が
完成したのでした。
ピエモンテからトスカーナ州への移動を敢行しました。
隣り合わせの州ですが、半日かがりの移動です。
というのも、滞在していたピエモンテの山の中の街アルバは
交通の便がそれほどよいとは申せないからです。
さらに、目的地のトスカーナもフィレンツェのような都会ではなく
我々4名は事前にフィレンツェでレンタカーを予約。
日曜日に開いている店を徹底的に探しました。
午後はお休みになってしまうというその店で
首尾よくレンタカーを借りるために、
これも半日で数本しか出ていない特急を狙います。
ショーペロ(ストライキ)でも起こったら、
この完璧なスケジュールは全て水の泡。一発勝負でした。
神様が手助けをしてくださったのか、
完璧にスケジュール通り(ひゃっほい!)。
アスティから乗ったユーロスターは昼前にはフィレンツェ着。
駅からスーツケースを引きずって、市内でレンタカー契約。
ここから先は、トスカーナ在住歴7年のA子のハンドルに
夕方、予定されているアグリツーリズモの野外BBQに間に合うよう、
途中でシエナの街を観光することにしました。
「世界一、美しい広場」として世界遺産にも登録され、
BSなどの紀行番組にしばしば登場する有名な広場。
訪ねるのは初めてのことでした。
緩い傾斜がすり鉢状に広がるゆったりとした広場でお茶を。
観光客、多いですね!お茶の後は広場に座りこんで、
しばらくの間、ぼんやり時間を過ごしました。
そして向かうのは今夜から2泊するアグリツーリズモ
「Podere la Ceppa(ポデーレ・ラ・チェッパ)」。
ベリッシモが輸入するブルネッロのワイナリーのご紹介です。
なんと、お宿の主人は日本人女性。
ローマ出身のイタリア人実業家と結婚したのち、
荒れ果てた古い家を購入してリフォームし宿にしたのだとか。
その様子はまるで映画「トスカーナの休日」そのもの。
たっぷりお金もかかって、とても苦労されたのだそうです。
広大で美しい手入れの行き届いた庭、そして5部屋しかない
ゆったりとしたキッチンつきの宿泊施設。
夏のバカンス時には、避暑客が長期滞在するというのも、
とてもうなずける話です。我々もそうしてみたい!!
到着を待っていてくれて、炭火BBQがスタートしました。
当日、居合わせたもう一組の旅行客と合同で
「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」を目の前で
前菜のブルスケッタ、プリモピアットのピチもとても美味。
何よりも、トスカーナの丘陵地帯の新鮮な空気がごちそうです。
しっかりごちそうになりました。
明日は、紹介してくれたブルネッロのワイナリーに
手作り「ピチ」の作り方を教えてもらいに行きます!
田園調布のリアルショップがオープンして今月、ちょうど1年です。
この一年間に、全国から大勢のお客様がお見えになりました。
一周年を記念して開催された7月のワイン会の模様をご報告します。
今回お出ししたのは、先週まで旅行記で掲載してきたワイン赤白ロゼ12種類。
全て、ピエモンテのワインといたしました。
おつまみは、チーズプロフェッショナルに選んでいただいた
選りすぐりのイタリア・フランス産チーズを4種類。
ベリッシモのマダム手作り料理、そして奥沢のパテ屋さんから取り寄せた
鳥レバーパテや牡蠣のパテをブルスケッタに乗せて提供しました。
駒場東大前のピアッティから取り寄せた超薄切り生ハムも大好評。
そんなおつまみを食べ放題にしてお好きなワインどれでも3杯つき。
今回は最高で9600円のバローロもその中に加わっているのですが、
お値段がその3分の1のコスパに優れたワインも大人気でした。
二週間に渡り、週末行われたワイン会に大勢の皆様にお越しいただき、
ベリッシモの記念日をともに過ごすことができてうれしかったです。
改めて皆様には感謝いたします。
また、今回のワイン会はベリッシモの輸入ワインの品評会でした。
ベリッシモが選んで来たワインたちは高い評価をいただき、
初挑戦のアイテムながら改めてセレクトに自信をもつことができました。
次回「アペリティーヴォなワイン会」をお楽しみに!